ソフトバンク・上沢直之 古巣相手に粘り光るも 1球の失投が明暗

2025/10/17 21:33 

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 ◇○日本ハム6-0ソフトバンク●(17日・みずほペイ)

 たった1球の失投が分岐点になるのが、短期決戦の怖さだ。古巣相手に丁寧に腕を振ったソフトバンクの先発・上沢直之の顔がゆがんだのは四回だった。

 1点を追う展開で打席には強打者・レイエス。初球の速球が高めに抜けた。「エネルギーたっぷり」というレイエスがフルスイングで捉え、打球は左翼テラス席に一瞬で消えた。一回に先制を許した後は何とか立ち直り、リズムを取り戻しかけていただけに痛恨の追加点献上となった。

 日本ハムは思い入れの強い対戦相手だ。2012年に千葉・専大松戸高からドラフト6位で入団し、70勝をマークした。24年の米大リーグ挑戦を経て今季からソフトバンク入り。レギュラーシーズンは23試合で12勝と堂々たる数字を残したが、日本ハム戦の登板は1試合のみで、7回3失点と黒星を喫した。

 再び巡ってきた対決の舞台。シーズン中と同じリズム、内容で調整を重ねた上沢は「よく知る選手が多くて楽しみな試合になる」と再戦を心待ちにした。

 仲間の援護を信じてマウンドを守ったが、七回に再びつかまり降板した。「最後にあのような形でマウンドを降りることになってしまい悔しい」。持ち味の粘り強さが随所で光っただけに、相手を勢いづかせた1球がもったいなかった。【角田直哉】

毎日新聞

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