「これから恩返しを」ロッテ1位の健大高崎・石垣元気 ドラフト会議
春夏の甲子園大会で最速タイの155キロを出した群馬・健大高崎高の石垣元気投手(18)は23日、プロ野球・新人選手選択(ドラフト)会議で2球団から1位で指名され、ロッテが交渉権を獲得した。北海道から群馬県高崎市の同校に駆けつけた両親が見守る中、記者会見で石垣投手は「本当にたくさん迷惑をかけたので、これから恩返しをしたいです」と語った。
登別市出身の石垣投手は4人きょうだいの3番目。生まれた時の体重は約3900グラムで、両親は「出産予定日よりも遅れていたので、元気に生まれてほしかった」と「元気」と名付けた。
2人の兄の背中を追うように2歳からバットに触れた。足が速く、球技が得意で、負けん気も強かったという。
少年野球やバスケットボールをしていた父和人さん(46)は「本当に野球が好きで、食事中でも(動画投稿サイトの)ユーチューブでプロ野球はもちろん、強豪チームのプレーも見ていた。探究心が強い子だと思います」と振り返る。
小学生の頃は、6歳離れた長兄の圭翔(けいと)さん(24)をライバル視していた。圭翔さんが北海道・大谷室蘭高時代に公式戦で本塁打を打つと、「俺も打つ」と言って、翌日に自身の試合で本塁打を放ったことがある。兄より「良い成績を残したい」と口にしていたという。
中学生になると、自宅から約40キロ離れた洞爺湖町にある洞爺湖リトルシニアに入り、両親が車で送迎した。北海道選抜として出場した遠征先での試合を健大高崎の青柳博文監督(53)が観戦し、リトルシニアの若松敦治監督(51)が東北福祉大で青柳監督の1学年後輩だった縁もあり、石垣投手の中で進路の一つに健大高崎が浮上したという。
両親は道内に進学するものと考えており、母美樹さん(47)は「心配でした。家は出るのかなとは思っていたけど、道内なら応援にも行ける。まさか道外とは……」と困惑したが、本人の熱意を感じ、最後は認めた。その後は折に触れて北海道から大会を見に行くなどして見守ってきた。
石垣投手は高校2年春の選抜大会で優勝するなど、4季連続で甲子園に出場。3年春の関東大会では156キロを計測し、9月は高校日本代表としてU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で準優勝するなど世代屈指の投手になった。
実家を離れて2年半。その成長を家族が感じる機会が8月にあった。今夏の甲子園大会とU18W杯の合間に石垣投手が帰省し、父、兄2人とともに近所で野球を楽しんだ。捕手を務めて石垣投手の球を受けた圭翔さんは「周りの人が言う、力感がないのに球が(伸びて)来る印象だった」と実感した。
指名後の会見で石垣投手は家族への恩返しについて「両親に枕と布団を贈るので、疲れを取ってほしい」と語った。
和人さんは石垣投手の顔を見て「たくましくなった。夢のようで信じられないです」と目を細め、美樹さんは「1年でも2年でも長く活躍してほしい」と語った。「ファンに愛される選手になってほしい」と願う両親は、名前の通り元気にプレーすることを望んでいる。【高橋広之】
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