バスケB2・福島ファイヤーボンズが快進撃 最高峰リーグへ大変革

2026/01/22 09:45 

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 福島県郡山市を拠点とするバスケットボールBリーグ2部(B2)「福島ファイヤーボンズ」が今シーズン、快進撃を見せている。昨シーズンは15勝45敗で最下位だったが、今季は24勝6敗と首位で前半戦を折り返した。トップリーグ「Bリーグ・プレミア(Bプレミア)」参入に向け、大躍進の年となりそうだ。

 1月中旬、郡山市の宝来屋ボンズアリーナでは、選手らの声とシューズが床にこすれる音が響いていた。「ゴーゴーゴーゴー」「ナイスボール」。前半戦最後となる年始の2連戦後に休養に入り、この日は10日ぶりの練習だ。

 「日本の最高峰リーグに参入する」。昨年1月の会見でBプレミアへの挑戦を正式に表明したボンズ。「経済波及や街の景色、街の一体感、日常会話にクラブ名が加わること」を目指し、最短となる2029年から始まるシーズンでの加入を目指す。

 Bリーグは来シーズンから大きく変わる。今のB2は「Bリーグ・ワン」となり、現在のB1に代わり新たに「Bプレミア」ができる。主な加入条件は「観客動員数平均4000人」と「年間売り上げ12億円」。こうした条件を2年連続で達成する必要がある。ゼネラルマネジャー(GM)の渡辺拓馬さんは「今まではチームの予算で実力差が開いてしまっていた。フェアな状態で競争を激しくしようという狙いがあるのだと思う」と話す。

 目標に向け、大変革が始まった。昨年4月には5013人を収容できるホームアリーナとしてボンズアリーナが完成。福島市出身の渡辺さんも今シーズンからGMに就任し、選手も大幅に入れ替えた。ヘッドコーチには、米国出身で、台湾リーグで指揮官として率いたチームを2連覇させた実績を持つライアン・マルシャン氏が就いた。

 まもなく成果が出た。開幕2試合目以降、クラブ最多となる18連勝を達成。11月30日のライジングゼファー福岡戦ではBリーグ史上初となる4度のオーバータイム(延長戦)を制するなど、リーグの歴史に名を刻む戦いぶりを見せる。

 ◇観客動員数は倍増

 今季はチームの好成績が集客の追い風になっている。昨シーズンは平均2019人だった観客動員数は、今シーズン平均4410人と倍増した。

 渡辺さんは「(Bプレミアを目指す)覚悟や思いを形にしたインパクトは出せた。フロントとチームの勢いが良いタイミングで重なり、口コミやニュースでもボンズが広がった」と前半戦を振り返る。

 一方で12月7日に連勝が18で止まって以降は他チームに勝ち点差を詰められている。「(首位という)今の立場が本来の自分たちの実力ではないと謙虚に受け止める必要がある。勘違いすると足元をすくわれかねない。それを再確認し、後半戦に臨みたい」と気を引き締める。

 ファイヤーボンズは2011年の東日本大震災の影響で屋外で遊べない子どもたちのためにつくられたバスケットボール教室から生まれた。渡辺さんは「結成当初から、心に響く試合をすることで観客に生きるためのエネルギーや楽しく生きるきっかけを与えられる存在を目指してきた。より大きなエネルギーを伝えるにはたくさんのお客さんの中でプレーをしたい。そのためにBプレミアを目指す」と語る。

 3月で震災から15年が経過する。Bプレミア加入の条件を満たし、飛躍の年にできるかは後半戦にかかっている。次節は24日、横浜市の横浜武道館で横浜エクセレンスとの試合に臨む。【松本光樹】

毎日新聞

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