「引き出し」増えた 日本通運・前田の投球術 JABA四国大会
◇第54回JABA四国大会決勝(9日、高知・春野)
◇○日本通運4―3西濃運輸●(日本通運は4大会ぶり8回目の優勝)
社会人7年目の28歳ともなれば、困った時の「引き出し」が増えてくる。日本通運の右腕・前田敬太が味のある投球で優勝をたぐり寄せた。
185センチの長身から投げ下ろす140キロ台半ばの直球が持ち味だが、一回はその球を狙われ、3安打で1点を先制された。
ここで切り替えられたのが成長の証し。二回以降は「むやみに真っ向勝負をしない」とカットボールや緩いカーブ、フォークなど多彩な変化球を織り交ぜ、内野ゴロの山を築いた。
バットの芯を外す巧みな投球が光り、九回途中3失点。救援を仰いだことについては「自分の弱さが出た。課題が見つかった」と反省を口にしたが、上々の内容だった。
沖縄・中部商高、専大を経て入社した。3学年下の弟は、プロ野球・ソフトバンクの左腕・前田純投手だ。
入社当初は150キロを超える真っすぐで押していたが、壁にぶつかった。そこで「引き出しを増やすこと」に取り組んだ。制球を意識して投げ込みを重ね、どの球でもストライクが取れるように幅を広げた。「真っすぐを『捨てられるようになった』のが大きい」と話す。
チームは主力だった冨士隼斗投手がロッテ入り。それだけに求められる役割は大きい。目指すのは「勝てる投手」。まだまだ伸びしろはある。【石川裕士】
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