早期決着が目立つ2025年春闘 要求書提出から5日後に満額回答も

2025/03/12 12:59 

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 2025年の春季労使交渉(春闘)は12日、大企業の集中回答日を迎えた。

 このうちトヨタ自動車は過去最高水準となった昨年並みの月額最大2万4450円の賃上げとボーナスに当たる年間一時金を基準内賃金7・6カ月分とする労働組合からの要求に対し、満額回答した。トヨタの満額回答は5年連続。

 労組側の要求は比較可能な1999年以降で過去最高水準だった。賃上げにはベースアップ(ベア)相当分も含まれるが、従業員全体の賃上げ額やベア相当分の水準は公表していない。

 一方で、今年の春闘では早期の決着が目立っている。トヨタグループの自動車部品大手デンソーは2月17日に労組が求めた過去最高となる月額2万3500円の賃上げを満額回答。労組が要求書を提出してからわずか5日後という異例のスピード決着だった。

 同じくトヨタグループのアイシンも初めて集中回答日前に満額回答した。

 ほかにもサントリーホールディングスがベアを1万2000円とすることで労組と妥結した。定期昇給(定昇)などを含めると月額で平均約7%の賃上げになる。賃上げは3年連続。

 味の素はベアを組合員平均で月額1万6000円とすることで労組と妥結した。ベアに定昇を加えた賃上げ率は3年連続で6%となる。【大原翔】

毎日新聞

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