日経平均株価1502円安 2025年最大の下げ幅 米景気後退懸念

2025/03/31 20:17 

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 31日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)は全面安となった。節目の3万6000円を下回り、前週末比1502円77銭安の3万5617円56銭で取引を終えた。下げ幅は2025年では最大。終値は24年8月以来、約8カ月ぶりの安値となった。米国の景気後退懸念やトランプ米政権の関税政策を巡る警戒感が広がった。

 この日は24年度最後の取引となったが、終値は4万369円44銭だった23年度末に比べて約12%下落した。21年度以来3年ぶりの下落で、25年度の株価も先行き不透明感が漂う。

 28日の米株式市場でハイテク株中心に下落し、主要株価指数が落ち込んだ流れを引き継いだ。トランプ米政権は2日、米国製品に高い関税を課している国などに関税を発動する「相互関税」の詳細を発表する予定で、3日には自動車や主要自動車部品に対する25%の関税を発動する見通し。2月の米個人消費も伸び悩み、景気後退と物価上昇が同時に起こる「スタグフレーション」への懸念が広がった。

 また、31日の外国為替市場の円相場は前週末から円高・ドル安が進行し、一時1ドル=148円台後半で取引された。輸出関連企業の業績を下押しするとの見方から売り注文が膨らんだ。

 市場関係者の間では「相互関税は税率や相手国などが不明。経済に与える影響が見えてくるまで投資家は積極的な買いを入れづらいだろう」(大手証券アナリスト)との見方が出ている。【成澤隼人】

毎日新聞

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