3月日銀短観、プラス12 悪化は24年3月以来1年ぶり

2025/04/01 08:56 

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 日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が、大企業・製造業で前回2024年12月調査から2ポイント悪化のプラス12だった。悪化は24年3月調査以来1年ぶり。

 今回の調査は大半の企業が3月12日までに回答を終えている。トランプ米政権が次々に打ち出す関税政策や同日に発動した鉄鋼とアルミニウムに対する25%の関税による影響が出ており、鉄鋼の下落が目立ったほか、繊維や石油・石炭製品が大幅に下げた。

 一方、大企業・非製造業は前回調査から2ポイント改善のプラス35と2四半期ぶりの改善だった。円安を受けたインバウンド(訪日客)の消費などが引き続き堅調だった。

 3カ月後の景況感を聞く先行きDIは、大企業・製造業でプラス12で横ばいだった。米関税政策の不透明感から非鉄金属や自動車が悪化する一方、価格転嫁の進んだ化学やAI需要の高まりから半導体需要が見込まれる電気機械は改善を見込んだ。【古屋敷尚子】

毎日新聞

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