相互関税の詳細、2日午後3時に発表 トランプ氏、日本標的も示唆

2025/04/01 09:53 

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 米政権が発動を検討する「相互関税」を巡り、トランプ大統領が2日午後3時(日本時間3日午前4時)に詳細を発表する見通しとなった。ほぼ全ての国が対象で、米国が巨額の貿易赤字を抱える日本も免れないとみられる。高率の関税を課す国に同程度の関税を発動する相互関税が現実味を帯び、世界的な貿易戦争が激化する恐れがある。

 ベッセント米財務長官が3月31日、米FOXテレビの番組の中でトランプ氏の方針を明らかにした。

 トランプ氏はこれまで記者団に「多くの場合、友好国の方が敵対国より悪い。彼らは私たちを利用してきた」と述べ、欧州連合(EU)や日本などを標的にする考えも示唆した。

 対象国については「場合によるが、ほとんど全ての国だ。だが、全てではない」と説明。ベッセント氏が相互関税の対象国を絞る考えを表明していたが、トランプ氏は幅広く関税の網をかける方針を示した。ただ、「幾つかのケースで、彼らが我々に課してきたより低い数字になる」と述べ、一部の国に対しては税率を低く抑える考えも示した。

 トランプ氏は4月2日に相互関税を発表する方針を繰り返し表明してきた。この日を「米国解放日」と表現し、第2次トランプ政権の関税引き上げの「本丸」と位置づけている。

 トランプ政権は、米国に課されている関税率のほか、各国の規制や税制といった「非関税障壁」も問題視し、対抗措置として新たに発動する関税に反映させる考え。政府高官は、EUの付加価値税(VAT)を標的にする考えを明示しており、日本の消費税も問題視される可能性がある。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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