物価高で外出控えるGWに 「自宅で過ごす」がトップ 民間調査

2025/04/17 17:01 

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 物価高でお金がかかるし、ゴールデンウイーク(GW)は家にいようかな――。調査会社のインテージが発表したGWに関する調査結果で、物価高によって外出を控える傾向が強まっていることが明らかになった。

 調査によると、GWにかける予算は平均で2万9237円。前年と同水準だった2024年(2万7857円)に対し、今年は予算が5%増えた。

 予算増の理由(複数回答)は「物価高・円安」が55・6%で最多。2番目の「外出や人に会う機会が増えるから」(24・9%)を大きく上回った。物価上昇に加え、円安で海外旅行の出費がかさむことなどが予算に大きく影響しているようだ。

 一方で、給与が増加する見込みの人のGW予算は6万5130円。給与の変動なし(3万1758円)、減少(2万6417円)の人に比べ2倍以上の開きがあった。

 今年のGWの過ごし方(複数回答)は「自宅で過ごす」が37・3%で最も多く、前年から3・2ポイント上昇した。ただ、外食に行く(17・5%)▽ショッピング(16・1%)▽国内旅行(13・6%)――といった上位の回答の多くで前年を下回った。

 理想の過ごし方についても聞くと、「海外旅行」は実際に予定している人の4倍、「テーマパークに行く」は3倍の人が希望していた。

 同じ調査で国内旅行の予算は平均8万5729円で、前年に続き増加。2年前と比べると2割近く増えている。理想と、それを実現しにくい現実とのギャップが浮き彫りになった。

 インテージの担当者は「経済的な負担や外出コスト増加による『外出控え』傾向が強まっている。海外旅行に至っては、もはや高根の花ともいえる過ごし方かもしれない」としている。

 調査は3月下旬、全国の15~79歳の男女5000人にインターネットで実施した。【井口彩】

毎日新聞

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