JA全中会長、コメ価格「高くない」 生産コストの上昇理由に

2025/05/13 19:15 

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 全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は13日の定例記者会見で、現在のコメ価格について「決して高いとは思っていない」と述べた。コメ農家が長年安い販売価格に苦しんできたことや、生産コストの上昇などを理由に挙げた。

 一般には高いとされる現在のコメ価格の水準については「望んでいるわけではない」と強調。長引けば消費者のコメ離れが進むとの懸念を示し「消費者も作る側も互いに納得でき、(農家の生産)コストにも見合う適正価格を求めたい」と述べ、一定の値下がりは容認する考えを示した。

 農林水産省によると、全国のスーパーで4月28日~5月4日に販売されたコメ5キロ当たりの平均価格(税込み)は4214円。18週ぶりに値下がりに転じたが、前年同期の約2倍になっている。

 またJA全中は13日、トランプ米政権の関税引き上げを巡る日米協議に関し、政府への緊急要請文を発表した。コメ価格の高騰対策として、輸入拡大で対応する考えについて「将来の食料安全保障の確保に大きな禍根を残し、わが国の国益を損なう」と反対する考えを示した。【中津川甫】

毎日新聞

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