プロ野球・ソフトバンクの山川穂高選手（３３）が１３日の西武戦後、ソフトバンクから巨人へ１２日にトレードで移籍したリチャード選手（２５）への思いを語った。

　西武時代から自主トレーニングを共にし、１３日の広島戦で移籍後初本塁打を放った愛弟子へ、目を潤ませながらエールを送った。

　山川選手の主なコメントは次の通り。【皆川真仁】

　◇「敵チームの時からずっと…」

　＜リチャード選手が移籍。心境は＞

　元々違うチームなんでね。

　僕はライオンズにいて、リッチーとは自主トレで会う人っていう感じで。

　ホークスに来ても１軍にいる時は毎日（一緒に）いましたけど。いない時も多かったんでね。

　それはともかく、トレードはチャンス。

　やっぱりプロ野球選手は出てなんぼですし。

　（岡本）和真がケガしたというのもあると思うんですけど、そうやって必要とされているところに行って。

　僕もさっき（広島戦で）ホームラン打ったって聞いて、やっぱりリチャードが打つとうれしいです。そこは弟分みたいなもんですから。

　もちろん１本じゃ駄目ですし、こっから１０本、２０本でも打たないといけないですし、しかもそれを何年もやらないといけない。

　いいスタートを切れて、ここから真価が問われると思うので、いちリチャードファンとして応援してます。

　ここまできたらファンって言っていいと思うんで。

　敵チームの時から「打て打て」とずっと思っていたんでね。

　いちファンとして応援してますし、僕もプロ野球選手なので自分の成績をこれからしっかり上げて、残り１００試合以上あるので、最後ひっくり返してまた切磋琢磨（せっさたくま）できたらいいなと思います。

　＜ホームラン王をとる素質は＞

　それぐらいの能力は間違いなくあるというのはもう全員が分かっていることですから。

　まず打球速度がはんぱじゃない。大谷（翔平）選手と一緒ぐらいなんでね。

　早く自分の生き様とか、僕はこの世界でこうやって生きていくんだっていう信念みたいなものを持ってほしい。

　僕自身も揺らぐこといっぱいありますけど。それを貫いて、最終的にはいい結果を出していってほしい。

　リチャードはなかなかそうなれなかったので、ジャイアンツに行っていいきっかけなんでね。

　違う考え方持った人がいっぱいいると思いますし、みんなが活躍してほしいと思っているんで、これっていうのを早く見つけて、両リーグでホームラン打って球界を盛り上げていければ一番いいのかなと思います。

　＜移籍の連絡は＞

　電話来ましたけど５秒で終わりました。

　「えーい、おっつ」みたいな。

　今更あいつに「頑張れよ」とか言うのはなんか違和感がある。

　ツンデレもいいところな絡みをし続けてきたんで。構うと寄ってくるので突き放さないと。

　自主トレも１回目以降はもう来んなって言ってるのに来るっていう。まあそこが可愛いっちゃ可愛いんですけど、それが駄目だっていうのもある。

　可愛いですけど、離れて自分のものを見つけてホームランを打つと思います。