団子鼻のドクターイエロー、名古屋から石川へ 搬出イベントにぎわい

2025/06/04 17:33 

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 「新幹線のお医者さん」と親しまれ、1月に老朽化などを理由に引退したJR東海の点検車両「ドクターイエロー」が14日から、名古屋市港区の「リニア・鉄道館」で展示される。これまで展示されてきた旧式のドクターイエローは別の場所に移ることになり、4日に搬出イベントが開かれた。

 搬出されるのは、2005年まで点検を担ってきた、団子鼻が特徴的で0系新幹線がベースの「922形T3編成」(1979年製造)。元々はJR西日本の車両で、JR東海が借り受けて展示してきた。搬出後は、石川県白山市の「市立高速鉄道ビジターセンター(トレインパーク白山)」に展示される。

 ドクターイエローは「見ると幸せになる」として人気が高く、この日のイベントには倍率19倍の申し込みがあった。当選した32組37人が参加し、ドクターイエローを眺めながら弁当を食べたり、車両を実際に押したりする体験を楽しんだ。

 千葉市から有給を取って参加した会社員の及川聖子さん(33)は「応募資格を得るため新幹線にたくさん乗り、3回応募して当たった。車両を押すのを楽しみにして来た。重くて塗装がきれいだった」と笑顔で語った。

 14日から展示されるのは、700系新幹線をベースにした「923形T4編成」。2001年から運行し、今年1月に引退。7日に同館で搬入イベントが開かれる。【式守克史】

毎日新聞

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