6月日銀短観、大企業・製造業でプラス13 2四半期ぶりに改善

2025/07/01 08:58 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が、大企業・製造業で前回の3月調査(プラス12)から1ポイント改善のプラス13だった。トランプ米政権が「相互関税」を公表して以降初めての調査で、2024年12月調査以来2四半期ぶりに改善した。

 一方、大企業・非製造業は、1ポイント悪化のプラス34だった。物価高による販売低迷などの影響で、悪化は2四半期ぶり。

 米政権は3月以降、自動車や鉄鋼・アルミニウムなどに対する関税強化策を発動している。ただ、高関税が課せられている自動車は5ポイント悪化のプラス8だった。一方で鉄鋼は、原材料価格の値下がりが好材料となり、15ポイント改善のマイナス3になった。

 3カ月後の景況感を聞く先行きDIは、幅広い業種で関税強化策の懸念が広がった。全規模・全産業で6ポイント悪化のプラス9、製造業では3ポイント悪化のプラス4だった。【古屋敷尚子】

毎日新聞

経済

経済一覧>