向こう3カ月のコメ価格、先安感強まる 需給の逼迫感が後退

2025/07/04 12:08 

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 米穀安定供給確保支援機構が4日発表した向こう3カ月の主食用米の価格の見通しを示す6月調査の指数は35となった。5月調査の59から大幅下落し、節目の50を下回った。下げ幅は2012年の調査開始以降、最大だった。

 農林水産省が随意契約で大量の政府備蓄米を安価で売り渡すことを決め、5月末から一部の小売店で並び出したことなどが影響したとみられる。

 調査は全国の生産者や卸売業者などを対象に毎月実施。向こう3カ月の価格変動がほとんどないことを示す「50」を境に、「100」に近くなるほど価格の先高感が強く、反対に「0」に近づくほど先安感が強まっている傾向を示す。

 6月調査では向こう3カ月の主食用米の需給動向の見通しを示す指数も43となり、前月の73から30ポイントも下落した。同じく随意契約の備蓄米の流通増が要因とみられる。

 需給動向指数は「100」に近いほど需給が逼迫(ひっぱく)するとの見方が強く、反対に「0」に近いほど将来緩むとの見方が増えている傾向を示す。【中津川甫】

毎日新聞

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