JR北海道、全線区で11年連続赤字 資材高騰で修繕費増 24年度

2025/07/05 10:39 

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 JR北海道は4日、2024年度の線区別収支が、全20線区で11年連続の赤字だったと発表した。売上高にあたる営業収益はインバウンド(訪日客)増を受けて822億9300万円で、公表を始めた14年度以降で最大だったが、資材高騰の影響を受けた修繕費などがかさんだという。

 主力の札幌圏(4線区)は、12億2000万円の赤字だった。主に冬の除雪費が響いたが、新千歳空港などへのアクセス需要で営業収益が過去最多となり、赤字幅は過去最少にとどまった。

 地元負担を前提に存続を目指す8線区(通称・黄線区)は、富良野・旭川エリアの観光利用が堅調だったが、修繕費や新型車両導入コストがかさみ、計147億9400万円の赤字だった。

 JRは26年度末までに抜本的な収支改善策をまとめる方針を示している。【伊藤遥】

毎日新聞

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