石破首相「万全の体制で臨まなければ」 トランプ関税への対策本部

2025/07/25 11:11 

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 政府は25日、トランプ米政権の関税措置への対応を協議する総合対策本部の会合を首相官邸で開いた。石破茂首相や、赤沢亮正経済再生担当相ら担当閣僚が出席し、米国が「相互関税」と日本車への関税をそれぞれ15%に引き下げるとした日米合意の内容が報告された。

 首相は「守るべきものは守った上で、日米両国の国益に資する形での合意を目指した。今回、トランプ大統領との間で、まさにそのような合意を実現することができた」と強調。合意を踏まえ、①日本への影響を引き続き精査②約4300の輸出品目ごとの関税率について全国の相談窓口で丁寧に対応③合意の履行状況の進捗(しんちょく)の管理――の3点を指示した。首相は「自動車だけではなく、多くの産品の対米輸出がある。まさしく万全の体制で臨んでいかなければならない」と述べ、国内産業への影響を抑える考えを改めて示した。

 合意では、米国が相互関税として8月1日から日本に適用予定だった25%を15%に引き下げると決めた。相互関税とは別の自動車関税も25%の追加関税を引き下げ、既存の関税2・5%と合わせ計15%とする。日本側は5500億ドル(約81兆円)を上限にした公的な金融支援で、日本企業による米国への投資を後押しするほか、米国産のコメ輸入量をミニマムアクセス(最低輸入量)の枠内で拡大する。【内田帆ノ佳】

毎日新聞

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