重要鉱物めぐるG7などの財務相会合、レアアース対中依存低減で合意
日米欧の主要7カ国(G7)と豪州、インドなどの資源国は12日、米ワシントンで重要鉱物に関する財務相会合を開き、レアアース(希土類)を経済的威圧に利用する中国への依存度を迅速に引き下げることで合意した。今後はサプライチェーン(供給網)の強じん化に向けた連携だけでなく、生産者の採算が合うような最低価格保証のあり方などを巡り議論を深める。
会合はG7議長国のフランスではなく、米国が主導し、メキシコ、韓国なども参加した。
出席した片山さつき財務相は、沖縄県・尖閣諸島沖で2010年に起きた漁船衝突事件以降、中国がレアアースの日本への輸出を止めた事例を紹介。調達先を多様化したり、代替素材を開発したりして中国への依存度を90%から60%近くまで下げたと説明した。財務省関係者によると、ベッセント米財務長官が事例を共有するよう日本側に求めたという。
また片山氏は、今月6日に中国が日本を対象とした軍民両用(デュアルユース)品目の輸出規制強化を発表したことにも触れた。会合後に記者会見した片山氏は「非常に幅広い品目を対象としうる曖昧な記載だ。再輸出規制が入っているので今回のメンバーを含めた第三国にも全部影響が出るから非常に問題だ」と述べたことを明らかにした。
中国のレアアースを巡っては、劣悪な環境で働く低賃金の鉱山労働者もいるとみられ、G7と資源国は今後、労働条件など生産時に人権が守られているかといった一定の条件を満たす市場の創設も目指す方針だ。
片山氏は「(会合の)関係国だけで需要の6割以上をカバーする。需要面では非常にスーパーパワーだ。この時期に迅速性を持って対応したことは、みんな共通の意義を感じている」と述べた。
一方、中国外務省の毛寧報道局長は13日の記者会見で「世界の重要鉱物のサプライチェーンの安定と安全の維持に関する中国の立場は変わっていない」として、レアアースを経済的威圧には使っていないとの立場を重ねて強調。その上で「すべての関係者に(供給網安定の)責任があると考えている」と述べ、G7の動きをけん制した。【山下貴史、北京・松倉佑輔】
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