米軍機が民間機を装って攻撃か ベネズエラ「麻薬船」対策 米報道

2026/01/13 17:02 

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 トランプ米政権が昨年9月2日に南米ベネズエラ沖で初めて実施した「麻薬運搬船」への攻撃を巡り、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は12日、米軍が民間機のように塗装された軍用機を使用していたと報じた。相手を油断させるために軍の正体を隠す意図があったとすれば戦時国際法が禁じる「背信行為」に当たり「戦争犯罪の可能性がある」としている。

 NYTによると、攻撃で使用された機体は通常の軍用機とは異なる塗装で軍のマークもなく、兵器も機体内部に搭載されていたという。戦時国際法は、戦闘員が民間人を装って敵に油断させて攻撃することを「背信行為」として禁じている。米軍のマニュアルでも、指揮官には「自軍を民間人から区別する義務」があると明記しているという。

 元米軍の法務担当者はNYTに対し「米軍が船員を不意打ちするために民間機と誤信させる意図があったとすれば背信行為だ」と指摘している。

 米軍は2回目以降、無人機MQ9リーパーも含め、軍と認識できる航空機で攻撃を実施しているという。トランプ政権は9月以降、ベネズエラ周辺で麻薬運搬船とみなした船に対する攻撃を繰り返して120人以上を殺害し、ベネズエラのマドゥロ政権に対する圧力を強めてきた。

 米軍は9月2日、「麻薬対策」を名目にベネズエラを出航した船を初めて攻撃して乗員11人全員を殺害。その際、1回目の攻撃後に周辺で見つかった生存者2人を再攻撃で殺害したとされ、連邦議会の野党議員らは政権に対し「戦争犯罪の可能性がある」と追及している。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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