非正規組合員の春闘実行委、10%以上の賃上げ求め要請行動スタート

2026/02/03 13:48 

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 非正規労働者を組合員にしている労働組合が連携して春闘の賃上げ交渉に取り組む非正規春闘実行委員会の2026年春闘が2日、経団連(東京都千代田区)などへの要請行動を皮切りにスタートした。経団連前には約100人の労組員らが集まり、「10%以上の賃上げを」や「労働者の尊厳を守れ」などと訴えた。経団連は実行委の春闘へ向けた要請書を受けとらなかった。

 実行委は連合、全労連など労働団体の垣根を越えて、賃上げを求めにくい非正規労働者の賃上げに取り組んで今年で4年目になる。実行委には35労組が参加(昨年比7労組増)、160社(同16社増)、10自治体(前年同)と賃金交渉を行う予定で、交渉先の非正規労働者は約30万人でうち組合員は約4万人に上るという。

 26年春闘では①10%以上の賃上げ②総額人件費の引き上げ③全国一律の最低賃金1500円の即時実現――などを求める。回答によっては、ストライキを構える。昨年も回転すしの「スシロー」などでストを行い、賃上げを実現した。

 実行委は2日、東京都内で記者会見を開いた。都内の出版物の取次会社で働く男性は「昨年新しい最賃が始まると同時に社員食堂の料金が一斉に20%上がった。時給は最賃と同額なので、引き上げも暮らしの支えにならない。仲間はコーヒー牛乳一本だけや食パンだけが昼食だ。これは我慢でなく日常の風景。何とかしたい」と訴えた。また、多摩地域で保育士として働く女性は、妊娠や病気の休暇で正規と非正規の格差があることを話し「都は東京で働く女性を支援すると言うが、格差がある。声を上げなければ変わらない」と春闘への参加を呼び掛けた。

 実行委員会のメンバーで首都圏青年ユニオン委員長の尾林哲矢さんは「物価上昇が続く中、低賃金の非正規はダブルワークや食費を削るなど厳しい暮らしを強いられている。女性や高齢者、障害者など多様な人が非正規で働いており、そうした仲間に『一人でも春闘は始められる。要求できるんだ』と呼び掛け、賃上げの活路を開きたい」と話した。

 同実行委では、職場に労働組合のない人に向けて3日午後5~9時に賃上げ相談ホットラインを実施する。相談は無料、電話は(0120・333・774)。同実行委のホームページ上には春闘の相談フォームを設けている。【東海林智】

毎日新聞

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