日産、AI搭載車を将来的に9割に 車種は2割削減、反転攻勢へ

2026/04/14 19:44 

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 経営再建中の日産自動車は14日、人工知能(AI)搭載車を将来的に9割にすると発表した。今後車種も2割削減する。成長性の高い事業への投資を強化するとともに収益性の低い車種から撤退し、反転攻勢をうかがう。

 14日に発表した今後の経営方針「長期ビジョン」で明らかにした。AIについては、まず2026年夏に販売予定の大型ミニバン「エルグランド」に搭載。27年度末までに市街地で自動運転できる機能を備える。

 車のモデルも現在の56車種から45車種にする。収益性の低い車種は段階的に終売し、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの選択肢を増やし、1台当たりの利益を高める。

 この日はその先駆けとして、独自HV技術「e―POWER(イーパワー)」を搭載した多目的スポーツ車(SUV)「エクストレイル(米国名・ローグ)」、SUV「ジューク」のEVの2車種を、横浜市の日産グローバル本社で披露した。エクストレイルは26年中に米国とカナダで販売予定。欧州市場に投入するジュークは販売時期を検討中という。

 今後の年間新車販売目標も公表した。日本、米国、中国を「リード市場」と位置づけ、30年度の目標を24年度比約25%増の255万台とする目標を掲げた。

 日本では新たなコンパクトカーを投入するなどし、55万台(24年度比約19%増)に設定した。年間100万台(同約43%増)の高い目標を設定した中国市場では、販売が好調なEVの車種を充実させて達成を目指す。米国は100万台(同約7%増)とした。

 イバン・エスピノーサ社長は「よりスリムでコンパクトなポートフォリオ(事業構成)にすることで、車により明快な使命や役割を果たしてもらう。業績が芳しくない商品から撤退し、その分を成長への投資に振り向ける」と述べた。

 日産は、販売不振に伴う減損損失の計上などにより、25年3月期連結決算で過去3番目に大きい最終赤字6708億円を計上した。国内外17工場を10工場に統合し、グループ従業員の約15%に当たる2万人を削減することなどを柱とした経営再建計画を進めている。

 5月発表予定の26年3月期連結決算も約6500億円の赤字になる見通しだが、27年3月期には、自動車事業を黒字化(米国の自動車関税の影響を除く)する目標を掲げている。【田中韻】

毎日新聞

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