30年前の経験から得た「テレビの強み」MBS社長やアナら“憶測”“裏取り”にも言及 「寄り…

2025/02/28 12:51 

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3月2日放送『MBSマンスリーリポート』より(C)MBS

 MBSテレビ『MBSマンスリーリポート』(毎月第1日曜 前5:45 ※関西ローカル)の3月2日放送回は、「阪神・淡路大震災30年 報道の最前線にいた社員たちの未来への言葉」を送る。

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 1月・2月の連続企画「証言 阪神・淡路大震災30年 あの日を振り返る」では、1995年1月17日の震災発生当時、報道に従事した同局社員・スタッフが赤裸々に明かし、反響を集めた。3月は「その後」と「未来へ残す言葉」を伝える。記者・アナウンサー・報道カメラマン・技術マンの8人が、いま伝えたい言葉とは。

 “地震記者”田中智佐子はラジオ報道に異動、被災者や遺族と直接関わりを持つ中で、「個人の物語」を伝えないと、防災にはつながらないと痛感。そうした経験を経て、大学院で研究、博士号を取った。

 報道カメラマンの工藤輝樹は、上海支局に駐在していた2008年、四川大地震に際し、自ら志願して被災地入りし、取材・リポートした。大震災を経験した自分にこそできることがあると思った。一方、記者だった榛葉健はその後、私費で映画を作った。東日本大震災の際にはボランティアに通い、ここでもドキュメンタリー映画を2本撮った。

 地震当日から放送を支えたアナウンサー馬野雅行は、震災報道を経験したからこそ、「憶測でものを言ったことはない」と断言する。震災の年の春に神戸支局のキャップになり、「神戸支局からは、震災に関する“特集”を週に1本出す」ことを宣言した大牟田聡は、今もテレビが放送する情報はちゃんと裏取りされていることに自信を持っている。

 同様にそれが「テレビの強み」だから「維持し続けないと」と話すのは、現・代表取締役社長の虫明洋一。さらに、アナウンサーの西靖は「見ていない人が発信する時代」において「見てきた人間の言葉は強い」と語る。

 また、しばしばメディアが「寄り添う」という言葉を使うことについて、被災者でもある山田耕児は、「寄り添えない」「絶対に溝がある」と安易な使用に疑問を呈する。

 番組は、MBSマンスリーリポートの番組ホームページで、1月・2月分とともに視聴可能(一部音声はテレビ放送と異なる)。

※敬称略
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