“JKの香り”を身にまとう「デオコおじさん」が数年前に大バズリ…メーカーの当時の心境は? …

おじさんたちにも注目された『DEOCO』ボディクレンズ

【グラフ】“JKの香り”!? これが現実…加齢で減少する甘い香り
■若い女性の甘い香りを特定し製品化、においに悩む大人女性から涙の感謝も
2018年3月、『大人になると女性のニオイは変化する! だからニオイまでキレイに』のキャッチフレーズとともに世に登場したロート製薬の『DEOCO』(以下、デオコ)。誕生のきっかけは、加齢臭対策製品である男性向けボディソープ『デ・オウ』を女性たちも使っていると知ったこと。ここから、開発チームが女性のにおいの研究に取り組むことに。結果、20代までの女性からは甘い香りがし、それがラクトンという成分であることを突き止めたのだ。
「男性の場合、加齢に伴い皮脂が酸化してノネナールと呼ばれる成分が増えることが加齢臭の一因です。年齢を重ねた女性の皮膚にもノネナールは存在しますが、男性よりも少ないと言われています。女性の場合は、甘い香り=ラクトンが減っていくということが明らかになりました」(岩村さん/以下同)
そこで大人女性向けの商品として、においの元となる皮脂や汗をしっかり洗浄したうえでラクトンを補うボディソープの開発に挑戦。「“イヤなにおいを消す”という意味合いではなく、ポジティブな気持ちで使ってもらい、女性のココロまで満たしたい」という思いから名づけられた『デオコ』は、発売と同時に30~50代と幅広い年齢層の女性から支持を受け、予想を上回る反響に。
「工場で働く女性からは、『同じ作業服を毎日着続ける環境で、においに非常に悩まされていた中、『デオコ』で悩んでいたことが嘘みたいに解決した』とお電話をいただいたこともありました。途中から声を詰まらせて語られたそうで、どれほど深刻に悩まれていたかが痛いほど伝わってきたということです。ほかにも、『香りが心地よくて使いやすい』といったお声は数多くいただきました」
このように、大人女性の味方として認知された『デオコ』だが、2019年、思わぬ注目を集めることに。『デオコ』を使った男性がブログに「おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた」と投稿。そのコメントがSNSで拡散されると、Twitter(現:X)には“#デオコおじさん”のタグが付けられた投稿が続出。使用した男性からの「JKのにおいになれる」というツイートもあふれ、盛り上がったのだ。
「思いがけない形でラクトンの香りが話題になって、予想外の展開に皆で驚いていました。ただ、もともと女性向けのにおいケアとして設計した中で、男性もその点に注目されたということで、においケアに対する関心は性別問わず高まっているということは新しい発見でした」
しかし、“デオコおじさん”が独り歩きしたことで、思わぬ方向へも。中には「キモい」など、ネガティブなコメントも寄せられるようになってしまったのだ。とはいえ、話題になればなるほど、より多くの人が『デオコ』の存在を知り、においケアに関心を持つようになったのは事実。それを証明するように、売上は2022年に対前年比で130%の伸長。発売から7年を経た今も、定番商品として好調だという。
■男女ともに“におい”に敏感になった今、言葉の意味合いが変化
しかし、商品の捉えられ方に関しては変化もみられるとか。
「当時は、“困りごとの解決としてのにおいケア”という受け止められ方が中心でしたが、ここ数年は、“清潔感を保つための一つの要素”として使用されている気がします。とくに女性の場合、においケアはエチケットとしてごく自然に習慣化されている印象があり、よりポジティブなにおいケアとして『デオコ』を使われている方が増えてきているように思います」
たしかに、現在はスメハラという言葉も浸透し、においケアは性別を問わず、周囲への配慮として欠かせないものとなった。男性においても、2019年当時の「おじさんでも女子高生のにおいになれる」という冗談めいたナナメ上からの注目の仕方ではなく、実際に使ってみて満足し、使い続けている人が多いようだ。今もSNSでは“デオコおじさん”という言葉が散見されるが、以前とは違い本来の商品の良さに言及する投稿が増加。“デオコおじさん”=“においケアに気を使っているおじさん”に変化したことが明らかだ。
「家族やパートナーとシェアして使われている方も多いのですが、『日常的に使いたい』というポジティブな声をたくさんいただいていて。そのことからも、男性の間にも清潔感やにおいケアへの意識の高まりが広がっていることを感じています。かつては、においの話をすること自体がタブー視されるような時代がありました。『デオコ』によって、においケアのハードルを下げられたのであれば、非常に意義あることだと感じています」
もちろん、その背景には、においケアへの飽くなき探究がある。
「男性の加齢臭といわれるにおいは酸化した皮脂が原因の1つと言われていますが、女性も年を重ねるとともに皮脂の質が変わり、においの原因のひとつになります。なので、男女の別なく毛穴の奥に詰まった皮脂や汚れ、汗をしっかり取り去る洗浄力を目指してきました。男性に満足いただけているのも、においの元を取り去る洗浄スペックがあるからだと思います。また、スッキリ感も重要な要素と考え、強すぎず、心地よい爽快感のメントールを配合。男性向け商品にはメントールが強いものが多いのですが、それが苦手な方からもご好評いただいています」
さらに同社では、消費者からの需要を受け、スティックやボディクレンズシート、スカルプケアシャンプー&コンディショナーなど『デオコ』ブランドのラインナップを拡充。2024年にはボディクレンズ自体もリニューアルした。使用時にすぐに香るラクトンに加え、時間差でゆっくり香りが放出されるラクトンカプセル、皮膚上に残って皮脂や汗などと反応してラクトンに変化するプレラクトンを配合し、香りがより長続きする商品へと進化させた。
「柔軟剤や香水など“いい香り”と言われるものでも、強すぎるにおいは湿度の高い日本ではキツく感じやすいですし、自分が好きなにおいでも相手にとってはイヤなにおいの可能性もあります。においケアが当たり前になってきた今の時代、ごまかすように香りを足していくよりは、イヤなにおいを消し、ほんのり香るいいにおいをどう長続きさせられるかが大事と考え、技術開発に挑戦しました。まわりの方への配慮も含め、使っていただく方が一番心地よく使い続けられるのはどういうことなのかを常に追求しています」
最近では『デオコ』が“ママのにおい”とSNS上に投稿されたことを受け、「においは人の記憶に残りますが、『デオコ』がそのようになれるのはとても素敵なこと」と岩村さん。“デオコおじさん”から6年、使う人や使われ方の拡大とともに、今後、ますます『デオコ』のイメージは変化していくのかもしれない。
ところで、男性用には『デオコ』誕生のきっかけとなった『デ・オウ』が存在するが、実際のところ、おじさんはどちらを使ったほうがいいのだろうか? そう聞いてみると、「加齢臭の原因ノネナールは普通の洗浄剤では落ちにくいので、とくにお悩みを持たれている方は男性のにおいケアに特化した『デ・オウ』をおすすめします」とのこと。悩みのレベルによって、使い分けてみるとよいかもしれない。
今後も、「お客様の声にしっかり耳を傾けて向き合いながら、性別年代問わず、においに悩むすべての方の清潔感をサポートできるブランドでありたい」と岩村さん。においにも周囲への配慮が求められる今ではあるが、自分が心地よく過ごすためのアイテムとして、『デオコ』ブランドは今後ますます大きくなっていきそうだ。
(文:河上いつ子)
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