ヒズボラ「イスラエル軍に勝利」 停戦受け入れを公式表明

2024/11/28 07:09 

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 レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエル軍の停戦が発効したことを受け、ヒズボラは27日夜、指導者らの命令を「完遂」したとする声明を発表し、停戦を受け入れることを事実上、認めた。これまでのところ、戦闘行為は停止しているとみられ、今後はヒズボラが停戦の条件を守り、レバノン南部から撤退するかが焦点となる。

 ヒズボラが公式に声明を出したのは、27日未明に停戦が発効してから初めて。

 声明では、イスラエルに対して300以上の防衛線を敷いて抵抗し、イスラエル軍の前進を阻んだと説明。地上戦ではイスラエル兵130人以上を殺害し、1250人以上を負傷させたと主張した。さらに、イスラエル軍はヒズボラの抵抗の意思を打ち砕くことができなかったと指摘し、「勝利を達成した」と述べた。一方、引き続きパレスチナに「寄り添い続ける」とし、イスラエル軍の攻撃があれば「対処する用意がある」とも強調した。

 今回の停戦合意では、60日間の停戦期間中にヒズボラが国境から約30キロ離れたリタニ川以北に撤退し、イスラエル軍も段階的に撤収する。だが、ヒズボラの幹部でもあるレバノンの国会議員は26日のロイター通信のインタビューで、「ヒズボラは今後も残り、活動を続ける。停戦すれば戦闘員がそのまま住民の帰還や復興に取り組む」と強調している。イスラエル側がヒズボラによる再武装だととらえれば、再び攻撃する恐れも残されている。

 一方、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは27日の声明で、ヒズボラの共闘に感謝を示し、停戦を支持する考えを表明した。さらに「ガザの戦闘を止めるためのいかなる取り組みにも協力する」と述べ、アラブ諸国やイスラム諸国に対して、ガザ地区の停戦に向けても米国やイスラエルへ圧力をかけるよう要請した。【リヤド金子淳】

毎日新聞

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