眼鏡型カメラで事件前に現場を撮影 米車両テロ容疑者

2025/01/06 07:06 

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 米南部ルイジアナ州ニューオーリンズ中心部で車が群衆に突っ込んで14人が死亡したテロ事件で、米連邦捜査局(FBI)は5日、シャムスディン・ジャバール容疑者(42)が事件前に現場を訪れ、眼鏡型のカメラで通りを撮影していたと明らかにした。捜査当局は下見の可能性もあるとみて調べを進めている。

 FBIによると、容疑者は昨年10月末と11月上旬に自宅のあるテキサス州からニューオーリンズを2度訪れていた。10月の滞在時には、スマートグラスと呼ばれる眼鏡型のカメラ付き情報端末を使い、現場の観光地区「フレンチクオーター」をゆっくりと自転車に乗りながら撮影していた。スマートグラスはフェイスブックなどを運営するメタ社が販売するもので、手を使わず動画や写真の撮影やライブ配信もできるという。

 容疑者は今月1日の事件当時にも同じ眼鏡型の端末を着用していたが、作動はしていなかった。

 事件は1日未明に発生。過激派組織「イスラム国」(IS)の旗を掲げたピックアップトラックが、新年を祝うために集まった人たちを次々とはねた。運転していたジャバール容疑者は車を止めると発砲し、現場で応戦した警察官に射殺された。容疑者は事件前にソーシャルメディアに投稿した動画でISに加入したと主張していた。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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