イスラエル、モサド長官を交渉へ派遣 トランプ氏就任前の停戦なるか

2025/01/12 08:29 

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 パレスチナ自治区ガザ地区で続く戦闘の停戦交渉を巡り、イスラエル首相府は11日、対外諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官らの交渉団を仲介国カタールに派遣すると発表した。イスラエルを支える米国のトランプ次期大統領は、自身が就任する20日までに停戦合意をまとめるよう圧力をかけており、交渉の行方が注目される。

 交渉団派遣の決定に先立ち、イスラエルのネタニヤフ首相は11日、国内で、トランプ次期米政権の中東担当特使に就くウィットコフ氏と会談した。ウィットコフ氏は20日までの合意を目指す考えを強調した。イスラエル当局者は停戦交渉に進展があったと述べた。

 米ニュースサイト「アクシオス」によると、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で停戦合意が実現すれば、第1段階でハマスが30人以上の人質を解放し、6~7週間の停戦に入る見込みだという。ハマスは交換対象となる人質34人のリストを承認したと主張しているが、イスラエル側はリストを受け取っていないとしている。

 ガザ地区では11日も戦闘が続いた。中東メディアによると、北部ジャバリヤの学校ではイスラエル軍の空爆で女性や子どもを含む少なくとも8人が死亡した。2023年10月の戦闘開始以来、ガザ側では4万6000人以上が亡くなった。

 一方、イスラエル軍は11日、ガザ北部の戦闘でイスラエル兵4人が死亡したと明らかにした。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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