「100年先まで共にある」けれど…ウクライナへの軍派遣に悩む英国
ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、英国が部隊派遣の是非について苦慮している。戦闘要員ではなくウクライナ兵の「訓練」目的や、停戦後の平和維持部隊としての役割を想定しているが、死傷者が出た場合、英国が戦争に巻き込まれるとの懸念も出ている。
「英国は100年先までウクライナと共にある」。英メディアによると、スターマー首相は16日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談し、記者会見でそう語った。軍事協力のほか、教育や科学技術面での支援も約束した。
だが、スターマー氏は「英軍派遣」については明言を避けた。トランプ次期米大統領が「早期停戦」を目指す中、停戦後に英国などが平和維持部隊をウクライナに派遣する案も浮上しているが、記者団の質問に対しては「同盟国と協力する」などと述べるにとどめた。
ゼレンスキー氏も英軍派遣案についてスターマー氏と協議したことは認めたが、「詳細を話すには早すぎる」と述べ、内容については言及を避けた。
背景には、英国が地上戦に巻き込まれるとの懸念があるとみられる。英スカイニューズ・テレビによると、元英陸軍幹部は「最悪の場合、英軍全体が戦争に巻き込まれる」と語った。
同テレビによると、現在の英陸軍の正規兵は約7万4000人で、これは英国全体の人口比で考えた場合、1800年以降で最少という。こうした背景もあり、ウクライナが望む大規模な部隊派遣はそもそも難しく、仮に派遣に踏み切った場合は英国の負担が増大するとの見方も出ている。
2022年の侵攻開始以降、英軍はこれまでに5万人のウクライナ兵を英国内に呼び、軍事訓練を実施してきた。英陸軍の少人数の医療チームはウクライナ入りしているが、部隊は配備されていない。
兵器面では、英国は既に巡航ミサイル「ストームシャドー」や主力戦車「チャレンジャー2」をウクライナに提供している。【ロンドン篠田航一】
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