ロシアとイラン、安保協力を強化 「戦略パートナーシップ」調印

2025/01/18 01:41 

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 ロシアのプーチン大統領とイランのペゼシュキアン大統領は17日、防衛や経済など幅広い分野で協力を強化する包括的戦略パートナーシップ条約に調印した。ロシアの支援でイランに新たに原発を作ることでも合意した。両国とも欧米から経済制裁を受ける中、全面的に協力を拡大し、対抗する狙いがある。

 ロシアが昨年、北朝鮮と結んだ同様の条約では、いずれかが武力攻撃を受けた際に他方が支援する「相互防衛」の条項が含まれ、事実上の軍事同盟を形成する内容だった。ロシアとイランのメディアによると、イランとの条約ではこうした条項はないとされるが、軍事演習などの防衛協力を深める内容が含まれている。イランはウクライナ侵攻を続けるロシアへの武器供与などの支援を拡大させる可能性がある。

 会談では2国間関係のほか、ウクライナやシリア情勢などの国際問題についても意見を交わした。共同記者会見でペゼシュキアン氏は「2国間関係の新たな幕開けだ」と語り、プーチン氏は欧米の制裁を念頭に「他者によりどんな障害がもたらされても打ち勝つことができる」と述べた。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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