尹氏が弾劾審判の弁論に初出席 手慣れた様子で自説を展開 韓国

2025/01/21 20:33 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による戒厳令宣布を巡り、尹氏は21日、憲法裁判所で同日、開かれた尹氏に対する弾劾審判の弁論に出席した。尹氏が弁論に出席するのは初めてで、現職大統領が弾劾審判に出席するのも初。尹氏は国会で戒厳令の解除要求決議案が可決された後、「すぐに軍を撤収させた」と述べ、国会の機能を停止させる意図はなかったと主張した。

 一方、聯合ニュースによると尹氏は弁論出席後、拘置所には戻らず、ソウル市内にある軍運営の病院に向かった。定期的な健康診断だという。

 15日に内乱容疑で逮捕された尹氏は、この日、スーツに赤のネクタイを着用して出席。これまで、国防省幹部は尹氏から戒厳令解除要求決議案の採決のために国会に集まった国会議員らを「(議場から)引っ張り出せ」と指示されたと証言してきた。だが、尹氏は弁論で「指示していない」と否定した。

 また、中央選挙管理委員会の庁舎にも軍を投入したことについては、「選挙の公正性に対して疑問を持つことがたくさんあった」とし、「(不正選挙があったとの)陰謀論を提起するのではなく、事実を確認しようという次元だった」と説明した。

 検事出身の尹氏は、手慣れた様子で自説を展開。法廷に直接出て話すことで、審判に影響を与える狙いがあるほか、支持者へのメッセージとしても有効だと考えているとみられる。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース