ハマス、民間人より先に女性兵士4人解放へ イスラエルは反発

2025/01/25 07:12 

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 イスラエルと停戦中のパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは24日、人質として拘束している相手側の女性兵士4人を25日に解放すると発表した。

 イスラエルメディアによると、19日発効の停戦合意では先に民間人を解放することになっているため、イスラエルは「合意違反だ」と指摘した。ただ、兵士4人の受け入れ準備も進めており、25日の人質解放は予定通り実施される見通し。

 報道によると、イスラエルはハマスに対し、25日に解放される4人の中に民間人の女性(29)を含めるよう要請していた。この女性は、ハマスに連携する過激派組織「イスラム聖戦」が拘束しているとみられ、ハマスが解放を調整できなかった可能性もある。

 ハマスは仲介国に対し、兵士を先に解放することについて「技術的な複雑さ」が理由だと説明し、今後も停戦合意を守る意思を伝えた。ネタニヤフ政権は反発しつつも、女性兵士4人の解放を受け入れると決めたという。

 ハマスは42日間の停戦期間中、人質計33人を解放する予定で、19日には民間人の女性3人を引き渡した。残る30人のうち女性は7人で、ほかには子供や高齢男性も含まれる。

 イスラエルは人質と交換する形で、拘束中のパレスチナ人を釈放することで合意している。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、25日午前(日本時間夕)にも、今回の釈放が始まる見込みだという。ガザ地区ではその後、住民の北部への帰還が認められる見通し。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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