トランプ氏、災害対応担う連邦組織の廃止に言及 「州が対応すべき」

2025/01/25 07:24 

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 トランプ米大統領は24日、自然災害に対応する連邦緊急事態管理局(FEMA)の組織改革に向けた検証を始める意向を表明した。「FEMAの廃止を提言すると思う。連邦は州に一定の資金を与えるが、州が(主体的に)対応すべきだ」と述べた。

 トランプ氏は24日、就任後初めての地方訪問で、2024年9~10月にハリケーンの被害を受けた南部ノースカロライナ州の被災地を訪れた。災害復旧の遅れを指摘して「FEMAには非常に失望した。官僚的で、非常に仕事が遅い」と批判。「FEMAを総点検し、抜本的に改革するための大統領令に署名する。もしかしたら廃止するかもしれない」と述べた。

 さらに「例えばノースカロライナ州が被害を受けたなら、州知事が対応するのが好ましい。迅速な対応が必要な時に、(連邦政府の)土地勘のない人たちが担当してうまくいくはずがない」と語った。

 FEMAは1979年に大統領令によって設置された。災害時には専門家を派遣するなどして州政府の対応を支援している。日本では国による災害対応機関の模範としてFEMAに言及されることもある。【ワシントン秋山信一】

毎日新聞

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