「強制移住は民族浄化」 トランプ氏のガザ「所有」発言に国連反発

2025/02/06 10:13 

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 米国のトランプ大統領がパレスチナ自治区ガザ地区から全住民を域外に移住させ、「所有」を目指すなどとした発言をめぐり、国連のドゥジャリク報道官は5日「すべての強制移住は民族浄化に等しい」と反発した。

 グテレス事務総長は同日、パレスチナ人の権利に関する国連委員会で演説し、ガザの停戦合意につなげた米国などの外交努力に謝意を示しつつ、再建については「国際法の根幹に忠実であり続け、あらゆる形態の民族浄化を防ぐことが不可欠だ」と指摘した。パレスチナ国家樹立を前提とした「2国家共存」が持続的な平和の実現に必要だとする従来の立場を改めて強調した。

 トランプ氏は4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への協力禁止や、国連への拠出見直しなどを指示する大統領令に署名した。ドジャリク氏は「米国の国連に対する支援は数え切れないほどの命を救い、世界の安全保障を推進した」と述べ、関与の継続を求めた。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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