プーチン氏、ウクライナと直接交渉を提案 15日、イスタンブールで

2025/05/11 12:54 

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 ロシアのプーチン大統領は11日、ウクライナとの停戦交渉に関し、トルコのイスタンブールで15日に直接交渉することをウクライナ側に提案すると述べた。新たな停戦措置について合意する可能性を排除しないとした。近く予定されているプーチン氏とトルコのエルドアン大統領との会談でウクライナ側との交渉機会を提供してもらうよう要請するという。

 プーチン氏は対ドイツ戦勝80年の記念式典で訪露した各国首脳との会談後に記者発表し、明らかにした。ウクライナとの交渉に真剣に向き合うとし「紛争の根本原因を排除して歴史的な展望に基づく長期的で揺るぎない和平の確立を目指す」と従来の主張を繰り返した。「あらゆる前提条件なしに交渉に臨む用意がある」と述べ、実現についてはウクライナとその支援国に委ねられているとした。

 ロシアによるこれまでの停戦の提案をウクライナ側が再三拒否したとも主張。3月にトランプ米政権の仲介によって合意したエネルギー施設への攻撃停止、4月にあったロシア正教会の「復活祭」(イースター)や5月9日の対ドイツ戦勝記念日に合わせた短期間の停戦案についてもウクライナ側が応じなかったと批判した。

 対ドイツ戦勝記念日に合わせた停戦の呼びかけについては、通告した8日午前0時からの72時間の間にウクライナ側から計41回の攻撃があり、直前にも大規模な攻撃があったと主張。「モスクワの式典に参加した国家指導者を威嚇しようとした」と非難した。

 ロシアとウクライナの停戦を巡っては、トランプ米政権が8日、双方に30日間の無条件での停戦を要求。英独仏ポーランドの4カ国とウクライナは10日、12日からの開始をロシア側に要求したが、プーチン氏はこれについては言及しなかった。【モスクワ山衛守剛】

毎日新聞

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