韓国外相に元国連大使が内定 国防相は64年ぶり民間出身

2025/06/23 18:45 

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 韓国大統領府は23日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が次期外相に趙顕(チョ・ヒョン)元第1次官(67)を指名した。国防相には与党「共に民主党」の国会議員、安圭伯(アン・ギュベク)氏(64)が内定した。大統領府によると、民間出身の国防相は64年ぶりで、1987年の民主化以降初めて。

 聯合ニュースによると、趙氏は外交官として通商外交分野で活躍してきた人物で、日韓自由貿易協定(FTA)交渉に関わり、2004年には国際経済局長を務めた。その後は、駐インド大使や駐国連大使などを歴任した。

 安氏は08年の総選挙で比例代表で初当選し、現在、5期目のベテラン議員。党の事務総長や最高委員などを務め、国会では国防委員長を歴任した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領による戒厳令宣布を巡っては、当時国防相だった金龍顕(キム・ヨンヒョン)氏=内乱罪などで公判中=と尹氏が共謀し、国会などに軍を投入したとされる。このため、軍に対してシビリアンコントロール(文民統制)の強化を求める声が出ていた。

 大統領府報道官は23日の記者会見で安氏の指名について「軍の改革を導き、戒厳によって傷ついた国民に安心感を与えることができる」と説明。国会議員活動の多くを「国防委員会の専門家として活動してきた」と述べ、専門性があることも強調した。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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