北朝鮮に豪華リゾートが完成 2万人が宿泊できるホテルも

2025/06/26 14:43 

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 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は26日、東部の元山(ウォンサン)葛麻(カルマ)に「海岸観光地区」が完成したと伝えた。地区には約2万人が宿泊できるホテルや海水浴施設、スポーツ・レジャー施設などが建設された。来月1日から国内客を対象にオープンする。

 報道によると、ホテルは「国内外客の好みに合わせた」とし、海外観光客の誘致も視野に入れている可能性がある。

 同地区の開発は約10年かけた金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の「肝いり」事業。当初は2019年までの完成を目指したが、経済難や新型コロナウイルス禍で工事が中断するなど難航した。

 24日には完工式が行われ、金正恩氏が出席した。妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏と娘の金ジュエ氏も同席した。来賓として駐北朝鮮ロシア大使も参加した。

 金正恩氏は「人民のために最もしたかったこと、わが党が長い間力を入れてきた宿願の事業が実現した」と述べ、「大きな満足」を示したという。また、観光産業は文化発展だけでなく、地域振興など「国家の経済成長に貢献する動力として大きな展望的意義を持つ」と強調。元山葛麻をモデルケースにし、他地域でも大規模な観光文化地区を建設する「重大計画」を第9回党大会で確定すると表明した。

 北朝鮮メディアは24日に党中央委員会拡大総会で5年に1度の党大会を招集する方針が決まったと報じていた。日程は明らかにしていない。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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