トランプ氏肝煎り法案に反対 共和上院議員、26年選挙に不出馬表明

2025/06/30 10:58 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米共和党のトム・ティリス上院議員(64)=南部ノースカロライナ州選出=は29日、2026年11月の上院選に出馬しない意向を表明した。ティリス氏は、トランプ米大統領肝煎りの大型減税を含む法案に反対し、トランプ氏が党予備選で対抗馬を擁立する考えを示していた。

 トランプ氏は大型減税などの看板政策を盛り込んだ法案を審議している上院共和党に対し、速やかな可決を求めている。ティリス氏は、大型減税の恒久化などと引き換えに盛り込まれた低所得者向け公的医療保険「メディケイド」の削減に懸念を示し、上院で採決に向けた手続きを進める28日の動議で反対票を投じた。

 これに対し、トランプ氏は自身のソーシャルメディアで28日、「スタンドプレーだ」と批判。ティリス氏の対抗馬として党予備選への立候補に意欲を持つ数人と近く面談する考えを示した。

 ティリス氏は29日に発表した声明で、「もともと再選には乗り気ではなかった」と内心を吐露。「ワシントンでは近年、譲歩や独立的な考えを実践する指導者たちは絶滅危惧種になりつつある」と党派対立の激化に警鐘を鳴らした。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

国際

国際一覧>