<1分で解説>日本がパレスチナの国家承認見送りへ 他国は続々承認

2025/09/18 13:34 

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 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃が続く中、日本政府は22日に米ニューヨークの国連本部で開かれるパレスチナに関する首脳級会合で、パレスチナの国家承認表明を見送る方針を決めました。承認国が広がることでイスラエルを硬化させ、情勢を悪化させる恐れがあると判断したためです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「パレスチナの国家承認」を解説します。

Q パレスチナの国家承認について、他の国はどうする予定なの?

A フランスが主要7カ国(G7)で初めてパレスチナを国家承認する方針を示しました。米欧メディアによると、フランスに追随する形で、英国、カナダ、オーストラリア、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク、マルタが国家承認する方針を表明しています。既に約150カ国が国家承認していますが、これまで慎重だった西側諸国が次々と承認に転じている形です。

Q 日本でも承認を求める声があったの?

A 政府や与野党の中に、仏英などと一緒に国家承認を表明すべきだという意見もありました。超党派の「人道外交議員連盟」は、206人の与野党国会議員の署名とともに政府に承認を強く要望しました。

Q 米国はどう考えているの?

A 米国はパレスチナの国家承認に反対しています。政府関係者によると、日本は米国から「イスラエルを硬化させて逆効果になる」などと説得されたといいます。

Q 日本は今後も承認しないのかな。

A 将来的には承認する構えです。林芳正官房長官は17日の記者会見で、「適切な時期や在り方も含め引き続き総合的な検討を行っている」と話しています。

毎日新聞

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