米ABC、人気トーク番組を無期限休止 カーク氏めぐる発言を問題視

2025/09/18 17:00 

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 米ABCテレビは17日、人気コメディアンのジミー・キンメル氏が司会を務めるトーク番組を「無期限」に休止すると発表した。保守活動家チャーリー・カーク氏の射殺事件に関する番組内での発言を問題視したとみられる。通信・放送分野の規制機関トップが、ABCと親会社のウォルト・ディズニーに対応を求めた直後だった。

 キンメル氏は事件後の放送で、トランプ大統領の支持層が、自分たちと事件の容疑者との政治的な価値観の違いを強調し「政治的な得点を稼ごうとしている」などと発言した。捜査当局は、家族の証言として、容疑者が左派的な姿勢を強めていたと指摘している。

 カーク氏と親交のあったトランプ氏は、ABCの発表を受け「米国にとって素晴らしいニュースだ」と自身のソーシャルメディアに投稿した。

 一方、米紙ニューヨーク・タイムズは、政権による放送局に対する「異常な政治的圧力の行使」の一例だと報じた。

 トランプ氏は自身に批判的なメディアとの対立姿勢を強め、専門家からは自主規制につながりかねないなどと危惧する声が上がっている。トランプ氏がABCを名誉毀損(きそん)で訴えた裁判では、昨年12月に局が1500万ドル(約22億円)を支払うことで和解した。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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