沖縄県、1泊料金2%の「宿泊税」導入へ 修学旅行や部活は免除

2025/09/18 14:58 

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 沖縄県議会は18日、観光振興策の財源として、県内のホテルなどの宿泊者から1泊当たりの宿泊料金の2%を徴収する「宿泊税」を導入するための条例案を全会一致で可決した。宿泊事業者や自治体の税徴収システム改修や周知の手続きなどを経て、県は2026年度中の導入を目指す。

 国内で先行導入する東京都や福岡県など多くの自治体が定額制を採用しているのに対し、沖縄県内の観光業界からは観光業の付加価値向上とともに増収が望めるとして定率制を求める声が強く、観光振興策の財政需要額に見合う税率として2%に設定した。税負担が著しく過重にならないよう税額は1人1泊につき2000円の上限を設け、修学旅行や部活動に伴う宿泊は課税を免除する。

 税収は年約78億円を見込み、観光地の景観保全や固有の歴史・伝統文化の継承、オーバーツーリズム対策などの取り組みに充てる。

 一方、県内には沖縄本島と橋でつながっていない有人離島が38あり、約13万人が暮らす。離島の自治体からは医療目的で患者や妊産婦が本島で宿泊する際の課税免除を求める意見が強く、県は交通費や宿泊費を助成する既存事業の拡充を検討するとしている。【比嘉洋】

毎日新聞

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