「超保守派のスター」米メディアも高市新総裁を速報 関税交渉に注目

2025/10/04 20:53 

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 高市早苗前経済安全保障担当相(64)の自民党新総裁選出は、米国でも複数の主要メディアが速報した。

 トランプ米政権の高関税措置を巡って、高市氏が総裁選中に、日米が合意した5500億ドル(約80兆円)の対米投資に対する再交渉の可能性に言及したことや、女性の地位向上に消極的だったことを伝えた。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、高市氏の新総裁選出を速報し、人物像を詳しく紹介した。高市氏が「ナショナリストで日本の政治を大きく右に傾けるだろう」と推測し、日本初の女性首相候補としてガラスの天井を破ったが、「男女平等の提唱者としては知られていない」と指摘した。

 さらに日米関係では高市氏が見直しの可能性に言及したトランプ関税を巡る日米合意が最大の懸案となる可能性を指摘した。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は、高市氏にとっての最重要課題の一つがトランプ政権下での日米同盟の強化だとした上で、日米貿易交渉の再交渉の可能性を示唆したことに着目。「もし再交渉に踏み切れば大きな摩擦を引き起こすだろう」とする米シンクタンク「ランド研究所」国家安全保障研究部のジェフリー・ホーナン日本部長の見解を伝えた。

 AP通信は、国際的に男女平等の取り組みに対する評価が低い日本で「女性の地位向上を妨げる存在だと批判されながら男性優位の政党で頭角を現した超保守派のスター」と評した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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