イランのデモ弾圧、米「虐殺止める」と介入示唆 安保理緊急会合

2026/01/16 10:19 

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 反政府デモが続くイラン情勢をめぐり、国連安全保障理事会は15日、緊急会合を開いた。米国は「虐殺を止めるため、あらゆる選択肢」を視野に入れると強調し、改めて介入を示唆。イランや友好国の中露は不当な干渉だとして米国を非難した。

 開催を要請した米国のウォルツ国連大使は「イランの自国民に対する暴力と抑圧のレベルは、国際的な平和と安全に影響を及ぼしている」と主張。デモに参加する市民への「支持」を訴え、イラン当局によるインターネットの遮断で「暴力の全容が隠蔽(いんぺい)されている」と批判した。

 トランプ米大統領はこれまで、イラン当局が市民を殺害すれば軍事介入も辞さない考えを示し、自身のソーシャルメディアでも、デモ参加者に向け「抗議を続けろ。(政府)機関を掌握せよ」などと呼びかけていた。米国に拠点を置く人権団体は、イランの反政府デモに関連した死者が2500人を超えたと分析している。

 会合では、英仏もイランの人権状況を非難し、イラン側にデモ参加者を含む国民の保護を強く求めた。

 一方、イランのダルジ国連次席大使は「米国は自らをイラン国民の友と装い、人道名目で政治的な不安定化と軍事介入の地ならしをしようと試みている」と反発。「いかなる侵略行為にも断固、相応の対応を取る」とけん制した。

 イランを擁護するロシアのネベンジャ国連大使は「内政干渉の正当化」だとして米国を非難した。中国の孫磊(そんらい)国連次席大使も米国を名指しし、「武力行使への固執を放棄すべきだ」と訴えた。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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