イラン攻撃で石油タンカー炎上 革命防衛隊「石油の通過は許さない」

2026/03/12 22:52 

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 ロイター通信は12日、産油国イラク南部バスラの港で石油タンカー2隻が攻撃され炎上し、同国が石油ターミナルの操業を停止したと報じた。イランは原油輸送の要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖するとともに、ペルシャ湾岸諸国のエネルギー施設やタンカーへの攻撃を拡大させている。

 報道によると、イラク当局はタンカーが爆発物を積んだイランの船舶に攻撃されたとしている。この攻撃で乗組員1人が死亡した。11日にはオマーンの港でも石油貯蔵施設が無人機による攻撃を受けた。英海軍の関連機関UKMTOによると、2月末に米イスラエルとイランの交戦が始まって以降、ホルムズ海峡周辺で被害を受けた船舶は少なくとも18隻に上った。

 イランの精鋭軍事組織・革命防衛隊は11日、ホルムズ海峡付近を航行していたリベリア船籍の船とタイの貨物船の2隻を攻撃したと発表。タイ政府によると、タイ国籍の乗組員20人が救助されたが、3人が行方不明となっている。革命防衛隊は、米イスラエルやその同盟国が関係する船舶は「すべて正当な標的と見なされる」と主張した。

 ホルムズ海峡の西側に広がるペルシャ湾では、停泊中だった商船三井保有のコンテナ船にも損傷が見つかったが、このコンテナ船には言及していない。

 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、革命防衛隊などの作戦司令部の報道官は「1リットルたりとも石油が通過することは許さない」と警告した。船舶への攻撃を継続して原油価格の高騰を引き起こす構えで、「1バレル200ドルを覚悟せよ」と述べた。

 米イスラエルによる激しい攻撃も続いている。イスラエル軍は11日、戦闘機数十機がイランの首都テヘランなどで「大規模攻撃を実施した」と発表した。イランの情報省の司令センターや、弾道ミサイルの保管・製造施設を攻撃。米中央軍も同日までに、60隻以上の船舶を含む、イラン国内の5500以上の目標を攻撃したとしている。

 レバノンでも空爆が続き、イスラエル軍は11日、首都ベイルートで親イラン民兵組織ヒズボラの拠点を攻撃したと発表した。ロイターによると、中心部のアパートにイスラエル軍の攻撃が直撃したという。ヒズボラとの交戦が始まった2日以降、634人が死亡し、80万人が避難民となった。【カイロ松本紫帆】

毎日新聞

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