米政権、アルカトラズ刑務所「再建」に240億円 地元は反対

2026/04/04 16:22 

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 「脱獄不可能」と言われたアルカトラズ島を「最先端」の刑務所へ――。

 トランプ米政権は3日、2027会計年度(26年10月~27年9月)の予算要求で、アルカトラズ島の再建に向けた初年度の費用として1億5200万ドル(約240億円)を計上した。トランプ大統領が昨年示した構想を実現させる第一歩だが、地元からは反対の声が上がっている。

 アルカトラズ島は西部カリフォルニア州サンフランシスコ沖に位置し、1934年から29年間にわたって島全体が連邦刑務所として利用された。周囲を潮の流れが速い冷たい海に囲まれ、「ザ・ロック」などと呼ばれた。現在は人気の観光地となっている。

 トランプ氏は昨年5月、自身のソーシャルメディアで「法と秩序、正義の象徴となる」などと持論を述べ、刑務所の再開に意欲を示した。再建はトランプ氏の意向が反映されたものと言える。

 政府は厳重な警備の最先端の刑務所とする考えだが、実現には高い壁がある。米紙ニューヨーク・タイムズによると、島には上下水道は通っておらず、大部分が廃虚と化している。全ての物資は船で運び込む必要がある。工事だけでも難航が予想される。

 また、観光業が主要産業であるサンフランシスコにとって、刑務所として運営された場合、貴重な観光資源を失うことになる。地元市長は「真剣な提案ではない」と一蹴。ある地元議員は多額の資金を投じて人気の観光名所をなくすのは理にかなっていないと反対し、「ばかげている。実現阻止に全力を尽くす」と強調した。地元の理解を得るのは容易ではなさそうだ。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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