トランプ米大統領とメルツ独首相が非難の応酬 イラン攻撃巡り
米国のイラン攻撃を巡り、トランプ米大統領とメルツ独首相が非難の応酬を繰り広げた。長期化する戦闘を批判したメルツ氏に対し、トランプ氏は自身のソーシャルメディアで不快感をあらわにし、29日にはドイツに駐留する米軍の規模縮小にまで言及した。
発端はメルツ氏が27日、独西部ザウアーラントであった教育関連のイベントで、イランとの戦闘が長期化していることに触れ「米国は交渉において明確な戦略を持っていない」と指摘したことだった。
トランプ氏は翌日、ソーシャルメディアで「メルツはイランが核兵器を所有してもいいと思っている」と反発。「ドイツが経済や他の面でうまくいっていないのも不思議ではない」とこき下ろした。
29日になると、駐独米軍の規模縮小を「検討している」とまで投稿。近く決定を下すとし、強気を見せた。
独メディアによると、ドイツには約3万6000人の米軍が駐留する。実際に縮小すれば、欧州全体の防衛体制にも影響を与える可能性がある。
メルツ氏はこれまでトランプ氏と良好な関係を維持し、対イラン軍事作戦の開始後も直接的な評価を控えてきた。だが独DPA通信によると、27日に所属政党の会合でも「幻滅した」と語るなど、最近では批判を強めている。
メルツ氏は29日、トランプ氏の投稿に先立ち、ベルリンで記者団に対し「米大統領との個人的な関係は変わらず良好だ」と述べ、関係悪化を否定していた。
イラン攻撃を巡って欧州諸国の一部が米軍による自国の基地利用を制限したこともあり、米国と欧州との亀裂は深刻化。関係が良好だった欧州の首脳とトランプ氏が互いを「口撃」する場面も増えている。【ベルリン五十嵐朋子】
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