トランプ、プーチン両氏が電話協議 ウクライナ巡り一時停戦案も
ロシアのプーチン大統領は29日夜、米国のトランプ大統領と電話協議し、ウクライナや中東を巡る情勢で意見を交わした。プーチン氏は、露軍によるウクライナでの「特別軍事作戦」について「目標は必ず達成される」と伝え、これまで通りの強気の姿勢を示しつつ、旧ソ連の対独戦勝記念日にあたる5月9日に一時停戦する案も表明した。ウシャコフ露大統領補佐官(外交担当)が明らかにした。
トランプ氏も29日、記者団に対し、ウクライナやイランを巡る情勢などが議題になったと説明。プーチン氏に対してウクライナとの一時的な停戦を提案したと明かし、プーチン氏が停戦に応じる可能性があると主張した。
また、イラン情勢に関し、プーチン氏からイランによるウラン濃縮を巡る問題に関与したいと申し出があったとしつつ、「私はむしろ、ウクライナとの戦争を終わらせる方に関与してほしいと伝えた」と述べた。
米露首脳の電話協議は前回3月9日以来、約1カ月半ぶり。今回は露側が持ちかけ、友好的な雰囲気で1時間半以上に及んだ。
露側の説明によると、プーチン氏は、ウクライナとの和平の条件として、ゼレンスキー政権に東部ドンバス地方(ルハンスク、ドネツク両州)全域の割譲といった大幅な譲歩を迫る考えを改めて示した模様だ。
プーチン氏は「露軍が前線で主導権を握り、敵軍を押している」とトランプ氏に説明しつつ、「ウクライナ側が露領内の民間施設を攻撃するなどテロ行為に及んでいる」と訴えたという。最近、ウクライナ軍がロシアの石油関連施設などを狙った無人航空機(ドローン)攻撃を強化していることが背景にあるとみられる。
米露首脳は協議で、「ウクライナが欧州諸国の支援を受けて紛争を長期化させようとしている」との見方を共有。旧ソ連の対独戦勝記念日にあたる5月9日に一時停戦する案でも見解が一致したが、ウクライナが同意するかは不明だ。中東情勢などの影響で、トランプ氏が主導する米露ウクライナの3者協議は停止状態となっている。
中東については、プーチン氏は米国とイランの停戦延長を支持した。両首脳は米露の経済・エネルギー分野における協力の可能性なども話し合い、連絡を続けていくことで合意した。【モスクワ真野森作、ワシントン松井聡】
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