「1国だけの問題ではない」 G7、最新AIミュトス問題協議へ

2026/05/18 20:15 

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 主要7カ国(G7)は18日、パリで財務相・中央銀行総裁会議を開いた。米新興企業「アンソロピック」が開発した最新の人工知能(AI)モデル「クロード・ミュトス」などを協議する。ミュトスは従来の想定を大きく上回る能力を持っており、高性能AIを巡る安全対策が議題となる見通し。会議は19日まで。

 ミュトスはコンピューターの基本ソフト(OS)やブラウザーに潜む欠陥を発見する能力が極めて高い。約27年見過ごされてきた脆弱(ぜいじゃく)性を見つけるなど、人間をはるかに上回る性能があるとされている。

 ミュトスはシステムの脆弱性を見つけるだけでなく、発見した弱点を攻撃するコードを自律的に作成する能力も持つ。犯罪集団などの手に渡ればサイバー攻撃で既存の金融システムなどが甚大な被害を受ける恐れがあるため、多くの国や企業はミュトスを使って自らのシステムの弱点を発見し、補強しようとしている。

 ただアンソロピックはミュトスの公開を制限しており、4月下旬時点でアクセスを認められたのは米英の約50の企業・組織のみ。日本政府と3メガバンクもアクセス権を与えられる見通しだが、G7加盟国の独仏伊やカナダがどうなるかは不透明だ。

 日本政府関係者は「ミュトス問題は1国だけの話ではない。国際的な対応が必要となる」と指摘しており、議長国のフランスが議論をどう主導するか注目されそうだ。【成澤隼人、ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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