宗教行事でトランプ氏らメッセージ 政教分離違反の指摘も

2026/05/18 16:43 

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 米首都ワシントン中心部で17日、米国の建国250年を記念するキリスト教を中心とした宗教行事があり、数千人が参加した。福音派の牧師らが登壇したほか、トランプ米大統領やバンス副大統領ら政権幹部もビデオメッセージを寄せ、キリスト教と政権の近さを印象付けた。専門家らは「米憲法の政教分離原則に違反している」と批判している。

 ロイター通信によると、集会はホワイトハウス主導の官民団体が主催。登壇した宗教指導者十数人の大半が福音派だという。米人口の4分の1ほどを占めるとされる福音派はトランプ氏の強固な支持基盤でもあり、ヘグセス国防長官やホワイトハウス信仰局トップのポーラ・ホワイト牧師らが政権内で存在感を発揮している。トランプ氏はビデオメッセージで、旧約聖書の歴代誌の一節を朗読し、バンス氏は「私たちは常に祈りの国家だった」と語った。

 米公共宗教研究所が今年2月に公表した報告書によると、主要な宗教グループのうち、「米政府は米国がキリスト教国と宣言すべきだ」などとするキリスト教ナショナリズムを支持する割合は白人の福音派が最も多い。南部バージニア州から駆けつけたアマンダ・デービスさん(78)は「米国は神から授かった。現政権はより積極的に神について語るので満足している」と話した。

 一方、宗教と法律の関係に詳しいテキサス大ロースクールのダグラス・レイコック名誉教授は米CNNに対し、「政府が明確に特定の宗教を推進し憲法に違反している」と指摘。米非営利組織「宗教からの自由財団」のアニー・ゲイラー共同会長は米議会専門紙ヒルで「無神論者や非キリスト教信者を排除している。政府は中立であるべきだ」と非難している。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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