中国人遺族ら50人、日本企業6社を提訴 戦中の過酷労働巡り

2026/09/16 19:50 

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 第二次大戦中、日本に強制連行された中国人労働者の遺族ら50人が16日、日本企業6社を相手取り1人あたり約37万元(約860万円)の損害賠償などを求め、中国東部・河北省石家荘市の高級人民法院(高裁に相当)に訴状を提出した。今後、同法院が受理の可否を判断する。

 台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁で日中関係が悪化する中、両国関係の新たな火種になる可能性がある。

 訴状によると、原告は河北省に住む30~70代の男女。旧日本軍に親族が強制連行され、企業で過酷な労働を強いられたと主張し、企業に対してメディアへの謝罪文掲載や慰霊碑の建設費負担を求めている。提訴されたのは▽IHI▽大成建設▽住友金属鉱山▽日鉄鉱業▽鹿島。残る1社は、訴状に「三井金属鉱業」とあるが、住所などから日本コークス工業(旧三井鉱山)を指すとみられる。

 ◇日本で相次ぎ提訴、和解も…

 収容拠点のあった石家荘市の慰霊碑前では16日、原告らが集会を開いた。原告の女性(73)は取材に「労働者は満足に食べることもできなかった。日本の企業には謝罪と賠償をしてほしい」と話した。

 日本外務省によると、日本に強制連行された中国人は約3万9000人。炭鉱や建設現場などでの労働を強いられ、6830人が死亡したとされる。

 戦後賠償を巡っては、国交正常化で合意した1972年の日中共同声明で、中国政府が請求放棄を宣言した。日本で被害者らによる訴訟が相次いだが、最高裁が2007年、共同声明を根拠に「請求権は消滅した」との判断を示し、同時に被害者救済も促した。

 日本で提訴していた原告は、00年に鹿島、09年に西松建設と和解。中国での訴訟でも、三菱マテリアルとの間で16年に和解が成立した。ただ拒否した被害者や遺族も多く、全面的な解決には至っていない。【石家荘・畠山哲郎】

毎日新聞

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