トランプ氏、対露制裁法の実施を見送り ロシアへの融和姿勢鮮明

2026/10/17 15:52 

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 トランプ米大統領は16日、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対する制裁法に関し、露産原油や天然ガスを購入する主要国に対して課すとしていた100%の関税の適用を免除すると発表した。制裁法は7月に死去した親ウクライナの筆頭格で与党・共和党のグラム氏が主導。トランプ氏が9月に署名し、成立していた。実施を見送った格好で、ロシアに配慮する姿勢が一層鮮明になった。

 トランプ氏は16日、適用を免除する大統領令に署名した。大統領には免除権限が認められている。法律は露産原油や天然ガスを購入する上位5カ国に100%の関税を課す内容で、ロシアの戦費調達に打撃を与える狙いがあった。免除期間は明らかになっていない。トランプ氏は今回の決定が「国益にかなう」とする文書を議会に提出したという。

 今回の決定に対し、議員からは批判の声が上がっている。親ウクライナで共和党のベーコン連邦下院議員はX(ツイッター)で「大統領は戦争を終わらせるのではなく、長引かせようとしている」と訴えた。グラム氏とともに法案を主導した民主党のブルーメンソル上院議員もトランプ氏の決定について「我々の国家安全保障とは何の関係もない。プーチン(露大統領)にこびへつらうだけだ」と反発した。

 米国では中間選挙(11月3日投開票)が近づく中、軽油価格が高止まりしており、とりわけ共和党が地盤としてきた農業州で逆風が強まっている。こうした中、トランプ氏は価格の抑制に躍起になっているとみられ、対露制裁を一部緩和し、米国などへの軽油の供給でロシアと合意した。

 トランプ氏はロシアへの融和的な姿勢を示す一方で、ウクライナがロシアの製油所を攻撃し軽油価格の高騰につながっていると主張。ゼレンスキー大統領の退陣に言及するなど、圧力を強めている。ウクライナも米側への不信を強めている模様で、双方の亀裂があらわになっている。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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