石破首相、ポケットマネーで購入「記録はない」 商品券の原資巡り

2025/03/21 19:44 

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 石破茂首相の商品券配布問題を巡り、首相は21日の参院予算委員会で、商品券を私費で購入したと証明できる「記録はない」と述べた。使途が公開されない官房機密費を使った可能性は改めて否定したが「(原資は私費だとの)証明の仕方はどう考えても難しい」と言及。状況次第では、衆院政治倫理審査会での弁明を辞さない考えも示した。

 石破首相が衆院政倫審での弁明に応じれば、自民党派閥の裏金事件に絡み岸田文雄首相(当時)が弁明した2024年2月以来、2人目の現役首相の政倫審出席となる。

 首相は自民の衆院1期生15人に3日配った1人10万円分の商品券について、「私自身のポケットマネー(私費)で用意した」と説明してきた。この日の予算委では立憲民主党の杉尾秀哉氏が「官房機密費を使った疑いが出ている」として、商品券に関する支出を記した首相の銀行口座の記録や事務所の帳簿を見せるよう求めた。

 これに対し、首相は「ポケットマネーについて記録はない」と答弁。一方で「こういうこと(商品券配布)に官房機密費は使うものではない」と強調した。官房機密費の出納を管理する林芳正官房長官は、首相に商品券配布を進言したのか問われ「そのようなことはない」と否定した。

 日本維新の会の柴田巧氏は、野党が多数を占める衆院政倫審での弁明を要求。首相は「この場(予算委)で誠心誠意、真摯(しんし)に説明しているところだ。納得をいただけないならば、他の場所の機会が与えられれば(説明を)する」と述べた。

 また首相は、立憲の石川大我氏から歴代首相が自民議員に商品券を配っていたと聞いたことがあるか問われ、「(政界に)長くいると、そういう話もあるということは聞いている」と述べた。毎日新聞の取材では、岸田氏も首相在任中に10万円分の商品券を配った疑いが判明。第2次安倍晋三政権でも数十万円分の商品券が配られたとの証言が明らかになっている。【田中裕之、樋口淳也】

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