「安すぎる」横浜の日産スタジアム命名権、減額更新意向に市議会反発

2025/09/19 21:37 

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 横浜国際総合競技場「日産スタジアム」(横浜市港北区)などの命名権を巡り、現在の半額以下の年間5000万円で契約更新する意向を示している市に対し、19日の市議会常任委員会で「安すぎる」「対応が遅い」などの批判が相次いだ。

 市は現在、日産側と5年で総額6億円の契約を結んでいる。市は2026年度分を低額で契約更新する理由について「日産が約20年間の命名権保持でスタジアム運営に貢献した」と説明。市民や利用者の混乱を抑え、命名権の空白期間を防ぐ目的もあるとしている。また、27年3月以降の契約は広く公募する方針を示している。

 常任委では市議から「なぜ低価格なのか」「経営支援か」と疑問の声が続出した。市側は日産の「言い値」を受け入れたと認めつつ「経営支援ではない」と主張。名称変更では公募や周知に期間を要し、競技場名の表示の付け替えも公共施設だけで800カ所以上生じるとし、混乱抑制が必要だと強調した。

 契約更新に向けた市と日産の協議が5月に始まったことにも批判が集中。「混乱を避けるためなら、もっと早くに始めるべきだった」などと指摘が出た。

 市は26年3月から民間事業者に意見や提案を聞き、契約に向けた準備を始めるという。【岡正勝】

毎日新聞

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